親知らずは抜かない方がいいの?放置した結果起きる4つの問題|福山市御幸町の歯医者「門井歯科医院」

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親知らずは抜かない方がいいの?放置した結果起きる4つの問題

2025/07/10

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親知らずは抜かない方がいいの?放置した結果起きる4つの問題

「親知らず、気になってはいるけど、今のところ痛くないし…」
「抜くのって大変そうだから、できればこのままでいたい」

そんなふうに感じて、親知らずを放置している方は意外と多いです。
確かに、すべての親知らずが抜かなければならないわけではありません。
ただし、「抜かずに放っておくとどうなるのか」を正しく知っておかないと、後々困ることになるかもしれません。

今回は、「親知らずを放置した場合に起こりやすい4つの問題」についてやさしく解説します。

1. 隣の歯が虫歯になるリスクが高まる

親知らずは奥の奥に生えてくるため、歯ブラシが届きにくく、プラーク(歯垢)が溜まりやすい場所です。
特に、斜めに生えていたり、一部だけ歯ぐきから顔を出しているような“半埋伏”の状態だと、プラークがたまりやすくなります。

問題なのは、そのプラークが親知らずだけでなく、その手前の健康な歯(第二大臼歯)にも影響を与えること。
親知らずとの隙間に細菌が入り込みやすく、気づかないうちに奥の方で虫歯が進行してしまうことがあります。

実際、「親知らずのせいでその手前の歯が虫歯になり、2本まとめて治療が必要になった」というケースもよくあります。
親知らず自体に症状がなくても、周囲の歯に負担をかけるリスクがあるということを知っておいてください。

2. 親知らずのまわりに炎症が起きやすい

ときどき、「奥の歯ぐきが腫れて痛い」「口が開きづらい」と感じたことはありませんか? 
それ、親知らずのまわりで炎症が起きているサインかもしれません。

これは「智歯周囲炎(ちししゅういえん)」と呼ばれるもので、親知らずの周囲に細菌が入り込んで歯ぐきが腫れたり、膿がたまったりする状態です。
ひどくなると、頬まで腫れてしまったり、発熱や口が開かないといった症状が出ることもあります。

特に、免疫力が落ちているときや疲れがたまっているときに発症しやすく、繰り返すたびに悪化しやすいのが特徴です。
「何度も同じ場所が腫れる」「抗生物質を飲むと一時的に良くなるけど、また痛くなる」という場合は、抜歯を検討する時期かもしれません。

3. 歯並びやかみ合わせに影響が出ることも

親知らずが横向きや斜めに生えていると、少しずつ前の歯を押す力がかかることがあります。
特に、下あごの親知らずが横向きに埋まっている場合、前歯の並びを乱す原因になることがあります。

「矯正したのに前歯がまたずれてきた」
「急に下の歯並びがガタガタしてきた気がする」
そんなお悩みがある方には、親知らずの圧力が関係している可能性も考えられます。

また、親知らずの生え方が悪いと、上下のかみ合わせが合わずに違和感を覚えることもあります。
かみ合わせのバランスが崩れると、肩こりや頭痛、顎関節への負担にもつながる場合があります。

親知らずが原因と気づかずに、他の治療を続けてしまうケースもあるため、歯並びやかみ合わせの変化が気になる場合は、早めに相談してみてください。

4. いざというとき抜くのが大変になる

「今は痛くないから大丈夫」と思っていても、将来的に親知らずが原因で腫れたり、周囲の歯に悪影響が出ることがあります。
そのときに、年齢を重ねてからの抜歯は負担が大きくなることもあるんです。
また抜歯後の回復する歯槽骨の凹み方も歳を重ねるごとに大きくなります。

若いうちは骨がやわらかく、回復も早いため抜歯のリスクが低いのですが、年齢が上がると骨が硬くなり、親知らずがしっかりと埋まってしまっていたり、神経に近くなっていることもあります。
その結果、「腫れが長引く」「痛みが強い」「手術が必要になる」など、治療のハードルが高くなってしまうこともあります。
「どうせいつか抜くなら、早いうちの方が楽だった」とおっしゃる方も少なくありません。
今症状がなくても、将来的な負担を減らすという意味でも、早めの判断が大切です。
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親知らずは“抜くべきかどうか”の診断が大事です

すべての親知らずを必ず抜かなければならないわけではありません。

①まっすぐきれいに生えている
②上下の親知らず同士でしっかり噛んでいる
③きちんと磨けていて、他の歯に影響がない

①〜③を充していれば残しておいたほうが逆に良いです。

でも逆に、「生え方が悪い」「磨けていない」「症状はないけど虫歯になっている」といった状態なら、抜歯を検討する価値があります。

どちらにしても、レントゲンで親知らずの状態を正確に知ることが第一歩です。
将来のトラブルを避けるためにも、気になることがあれば、ぜひ一度歯科医院で相談してみてください。
しっかりを審査診断し、あなたの歯を、長く健康に保つための判断材料になれば嬉しいです。
門井歯科医院でした〜

この記事の著作者

グループ 1

医師 門井 一眞

2016年 九州歯科大学卒業
2016年 九州歯科大学附属病院 口腔内科 所属
2017年 茨城県某医療法人 勤務
2021年 門井歯科医勤務
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