えっ!!そうなんじゃ !! 歯周治療の敵は細菌と異物
2024/12/29
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カラダと病気と薬と
さ〜てみなさん。
お薬で病気が治ると思っていませんか?
本日は対症療法と原因療法の違いをおさらいして、歯周病とセルフケアについて簡単に説明しますね。
対症療法と原因療法
さて冒頭の答えですが、、、、、違います。
病気を治すのは薬ではありません。
あくまでも生体つまり皆さんの身体自身なのです。
そして治療はその生体の治癒を助けることです。
この上記の考え方はと〜ても大切です。
そして、患者さんが痛みを訴えたら、痛みを取る治療をし、腫れていたら腫れを治め、熱が出たのならば熱を下げるという症状を落ち着かせます。
この際、鎮痛薬や抗炎症薬、解熱薬,抗菌薬などが使われます。
これらが対症療法と言います。
それに対して原因療法とは疾患の完全な治癒を目指してその原因そのものを取り除こうとする治療法のこと。
歯周病は対症療法も原因療法もどちらも使います。
一時的に痛みをとることは対症療法になるので、突然痛くなった時はまずは対症療法になります。
しかし歯周病は限局性の炎症です。
限局性とは、腫瘍や炎症などの病的な変化の範囲が狭い、限られていることを指します。
そして歯周病の場合は原因を除去することが何よりも大切。
そう原因療法です。
歯周病の主な原因となるのは、細菌。
しかし細菌を集める原因となるのはプラークや歯石。
これらがなければ細菌は活性化しません。
つまりプラークや歯石を機械的に取ることが主体になります。
もし病巣に膿が溜まっていれば、膿は生体の白血球が細菌と戦った後の死骸で、炎症の治癒の邪魔になるので、その膿が溜まっている付近を切って排膿(膿を出すこと)させたりします。
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歯周治療の原則
歯周病の治癒を阻害する2大要因は、「細菌」と「異物」です。
この2大要因をなくすためには、歯周病に対する正しい知識をもって治療に臨むことが大切になってきます。
歯周治療においては、プラークや歯石を取り除き、健康な歯周組織を回復させます。
そのほかの全身因子として、性素因(男女)・年齢素因(老若)・栄養状態、さらには糖尿病などの基礎疾患の有無なども考慮しなくてはなりません。
歯周治療のためには、患者さんの健康状態を知ることも大切です。
つまりお身体の状態が不調だと治り難いこともあると言うことです。
歯周病管理
歯周治療によってお口の中の歯茎など歯周組織がきれいになってきても、お口の中に使えるバンドエイドの様な傷口を塞ぐものはないため、再び細菌が傷に入り込む恐れがあります。
幸い、お口の中には唾液があります。
唾液は抗菌物質を含みます。
そして歯と歯茎の間からは滲出液と言うものが出ていて、細菌の侵入を押し流そうとしてくれます。
滲出液とは、細胞の成長や再生を促す成分が含まれており、傷の治りを早め、傷跡が残りにくくしてくれる液です。
しかしそれだけでは追いつかないのです。
そのため患者さんには,お口の中を清潔に保つようにして頂かないといけません。
つまり歯周病の治療で大切なのは、患者さんご自身によるセルフケア。
せっかく大変な治療をしたのに、セルフケアが出来てないとまたすぐぶり返してしまいます。
これは私達歯科医師や歯科衛生士も大変辛いです。
なので、口酸っぱく患者さんにセルフケアの大切さをお伝えすることもあるかと思いますが、ご了承下さいまし。
再び細菌と異物が溜まらないようにしないといけません。
ただ、患者さん個人での管理には限界があります。
だから定期検診(メインテナンス)が必要不可欠になるのです。
最後に
歯を1番失い安い病気は歯周病です。
歯は失ってから大切さに気づかれる方が多いですが、失ってからでは遅いのが歯です。
皆さんお口の中は大切にして、日々を楽しく生きていきましょう。
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門井歯科医院に通って頂いておられる患者さんの皆さん
今年もありがとうございました。
来年も是非とも門井歯科医院をよろしくお願いします。
来年も最高の笑顔で
門井歯科医院でした〜
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